オズバーン 前編
1261年 (35歳)
シチリア王オズバーン: なに、母上が亡くなった?
王弟アンクティル: はい…。私がアンダルシアへ出港する間際でした。
(現在23歳。上の画像は18年後の状態です。撮り忘れていたので)
オ: 十字軍への参加は中止してくれ。
母上が亡くなったのなら、プッリャとバーリは私の領地だ。
…異存はないだろうな?
弟: ……。
オ: 今、シチリアは十字軍どころではないのだ。
実は、国内でいくつか不穏な動きがある。
弟: なんと。
オ: それに、トリポリタニアを取れなかった以上、今ビザンツに攻められれば防ぎきれん。
弟: 現在のビザンツ皇帝ケールは、我らの従姉妹にあたります。
そうそう攻めてくることはないのでは…。
オ: そんなもの、何の保証にもならんよ。
弟: では…、いっそのこと、ビザンツに臣従しては?
オ: なにを馬鹿なことを!
…いや、アリなのか?
弟: つい最近までシチリアは神聖ローマ帝国の傘下だったのですから、国内も臣従への抵抗感は薄いと思います。
ちなみに、神聖ローマ帝国に再び臣従するのは無理です。
領土が接していませんから。
オ: ふーむ。お前、意外に切れ者だな。
弟: 私は…、親戚同士で争いたくないだけです。(Content)
オ: うん。わかった、わかった。
…アンクティルよ、これからは王国の家令として私を補佐してくれないか?
弟: 私の管理値は兄上の足元にも及びませんが…、精一杯務めます。
オ: うん。
…ビザンツがバーリを求めて攻め込んできたのは…、もう24年前か。
あの時から皇帝も代替わりしている。
よし、使者を送ってみよう。
オ: あっさり承諾してもらえたな。
しかも、54年前に奪われたレッチェを返してくれたぞ!
弟: 王権と聖職者叙任権は、宗主国の制度に従うことになりました。
王権は中程度(Medium)、叙任権は教皇ではなく国王にあります。
叙任権は、元からですね。
オ: ふーむ。内側から帝国を食い破ろうかとも思ったが、王権「中」では臣下同士の戦争ができないな。
まあ、いい。レッチェを返してくれたんだし、しばらくはおとなしくしよう。
ともかく、これで東側は安全になった。
次は、国内の謀反の動きを潰していこう。
オ: まずは、アブルッツォ女伯だ。
彼女の後継者は国外にいて、領土を失う危険があった。
謀反を企ててくれて、むしろありがたい。
1262年 (36歳)
オ: ん?私が帝国の家令に任命されたぞ。
弟: 兄上は管理値24ですからなあ。
オ: 新参者なのにこのように遇してくれるとは。いい気分だ。(Proud)
ならばこちらも、女帝の長女マルギットと私の嫡男アンフロイとを婚約させて、歩み寄るとするか。
又従兄弟の関係だから、近親交配の危険もなかろう。
オ: さて、次の謀反人はベネヴェント公ロジャーだな。
弟: 母上は、先代のベネヴェント公には世話になったと常々おっしゃっていましたが…。
オ: 代替わりしたのだし、そもそもロジャーは謀反人だ。
先代と同じく策略値が高くて有能な人間だが…、情けはかけられん。
1264年 (38歳)
オ: ようやくベネヴェント公を屈服させ、領地を没収した。
…アンクティルよ。
母上は生前、お前の息子・アンクティルとアナトリア女公とを婚約させていたそうだな。
そこで、甥のアンクティルにアブルッツォの地を与え、ナポリ公としよう。
これで将来はアナトリア公爵領がシチリア王国に組み込まれることになる。
弟: はい。ありがとうございます。
オ: (ふん…、母上は性懲りもなく婚姻で領土を得ようとしてたのか…。
俺は、相手やその子を危険にさらす婚姻は組まんぞ。決して…。)
1267年 (41歳)
オ: さて。謀反人は他にもいたが、『運悪く』逮捕に成功していまい、領地を没収することはできなかった。
では、いよいよ…
弟: 外征はダメですぞ。母上との約束をお忘れですか。
オ: ばか、十字軍だ。
弟: あ、そうでした。
オ: すでに6年が経つのに、アンダルシアへの十字軍がまだ終わらん。
カトリックが優勢ではあるのだがな。
ともかく、家訓に従って加勢しよう。
1269年 (43歳)
オ: (イライラ)……。
カトリック軍が城を囲んでいる隣で、敵のマウレタニア軍が少数で城を奪回しているというのに、カトリック軍はそれを阻止しようともしない…。
だから、いつまでたっても終わらんのだ。
オ: …もう、たくさんだ。
俺は…、俺はカトリックをやめるぞ!教皇ーーッ!
弟: あ、兄上!
オ: 私も若い頃は無茶をやったが、今はそれなりに損得を勘定できるようになったつもりだ。
しかし、十字軍は計算も何もなく、ただ諸侯が余剰の人員を漫然と吐き出し続けるだけだ。
こんな無駄が他にあるか。
戦争をやるからには、誰かが全体を統率しなくては。
教皇にはそれができん。
ならば、ビザンツ皇帝に託してみたい。
弟: ですが…
オ: ビザンツは今、アイユーブ朝のエデッサを攻めている。
我々も参加しよう。
オ: ビザンツ軍8900+12000と、ムスリム軍21000が海岸のプロビで激突するようだ。
ちょうどいい。上陸して加勢するぞ!
…なにっ!?
オ: ビザンツ軍は…、なぜ合流しないのだ…。
弟: 皇帝が統率する軍も、同じなのでしょうか。
オ: ならば…、私が皇帝となってやる。
弟: そ、それだけはダメです!
オ: 勘違いするな。内戦は起こさない。親戚でもあるんだからな。
イタリア皇帝を目指すのだ。
(20年後の1289年時点での各帝国のデジュリ)
オ: イタリアを統一し、堂々と独立してやる。
弟: しかしゲームシステム上、主君と同格以上の称号は作れません。
イタリア帝国作成可能となったら、派閥や戦争で独立しなければなりませんぞ。
オ: そうなのか?
うーむ、まあ、流れに任せるとしよう。
ビザンツで内乱が続き、イタリアを治める資格がなくなった場合にのみ、独立しよう。
少なくとも、私の代では独立しないよ。
これならどうだ?
弟: 小規模な内乱ならば、皇帝を助けると約束してもらえますか?
オ: わかった、わかったから!
――後編へ続く――
編集後記
投稿が遅くなり、申し訳ありませんでした。
前代のシビルで切り上げようかとも考えていました。
このオズバーンの代からは臣下ではなく君主プレイとなってしまいましたし。
また、このプレイはCK2購入後2回目のプレイで、まだまだ慣れてなくてDLCなしで始めたのですが、オズバーンのプレイまで終えて少し投稿の意欲が落ちた時、DLCを購入して別プレイを始めたことで、ますます投稿から遠ざかってしまいました。
ただ、いくつか別プレイをやってみて、このオートヴィル家の歩みの面白さを見直しました。
また、君主プレイに移ることへのためらいも消えました。
君主とはいえシチリアは実は小国で、一方的な塗り絵にはならないと気づきました。
ビザンツへの臣従についても、別に臆病でも、面白みのない選択でもないと思います。
別プレイで同じ開始年代から、今度は始めから君主のウィリアム2世で少しプレイしたのですが、やはりHREやビザンツに臣従するか、常に婚姻でつながっておくしか安全を確保するすべはないと思えました。
ならば、従姉妹のビザンツ皇帝に臣従するのも自然な選択だと思います。
というわけで、プレイを再開しました。
無理に、ロールプレイ上不自然に皇帝を目指そうとせず、大国の波間で抜け目なく生き延びることを目標にしようと思います。