絹と香辛料を求めて #5

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1291年

マルコ・ポーロ(38歳): ドージェ、「東方見聞録」が完成しました。

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ティエポロ(ドージェ、72歳): おお、すばらしい。
東方の情勢がよくまとめられている。
ダバノ(35歳): ベネチアの学問の発展にも大いに役立ってくれそうです。

マルコ・ポーロ: ところで、最近イギリスから頻繁に使者が通ってきていますな。
ティエポロ: 贈り物をたずさえて、な。
今、イギリスは神聖ローマ帝国とフランスの両方から攻められているからな。
同盟は結ばずとも、我らに援軍をよこしてほしいのだろう。
ダバノ: とはいえ、先年はイギリスの方がフランスを攻め立てていました。
また、ノルウェーは引き続き神聖ローマ帝国のケルンへと派兵している様子。
介入する必要などないでしょう。
マルコ・ポーロ: 介入するならカスチラ王国でしょうか。
マリーン朝に攻められ、もはや滅亡寸前です。
ティエポロ: うーん…。
我らはイスラム諸国との取引も多い。
一銭の得にもならないのに、わざわざカスチラ王国に肩入れする必要はないな。
ダバノ: 目下の敵はハフス朝ですね。
また艦隊が迫っているようです。
マルコ・ポーロ: ベネチアナポリの航海文化は200に達しましたから、もはや海戦をするメリットはありません。
ハフス朝を滅ぼしてしまいましょうか?
ティエポロ: いや、プレイの縛りでそれはできん。
だが、チュニスを適度に破壊するくらいならかまわない。
ダバノ: …あれを使うつもりですか。
マルコ・ポーロ: あれ、とは?
ダバノ: ベネチアが武具の都となって以来、我らは攻城兵器に改良を重ねてきました。
そして開発したのが、このウルバンです。

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マルコ・ポーロ: こ、これは…!
元の大都で見た震天雷よりも、さらに洗練されているように見えます。
ティエポロ: ベネチアの恐ろしさを思い知らせてやれば、しばらくはおとなしくしてくれるだろう。
私の息子たちに指揮を取らせよう。


ロレンツォ(ティエポロ次男、14歳): 夏から秋にかけて、世界各地で大きな事件があったようです。
モンテコルビノ(45歳): おお、どうしたのかね。
ロレンツォ: イル・ハン国で内乱が起こり、ペルシャ人がニシャプールで独立しました。

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モンテコルビノ: ササン朝、だと!?
あのペルシャ帝国を再興させるという宣言なのか。
ロレンツォ: さすがにゾロアスター教を国教に定めることはしないでしょう。
目的はペルシャ人のモンゴルからの独立でしょうね。
ただ、もともとニシャプールを包囲していたチャガタイ・ハン国から攻められているようです。

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モンテコルビノ: イル・ハン国にとってもチャガタイ・ハン国にとっても敵なのだから、長くは持たないだろうな…。
ロレンツォ: 他には、キプチャク・ハン国がノブゴロドを攻め落として、ルーシ諸公国を滅ぼしました。
また、近くでは南宋が建設したばかりの隆興を、陳朝ベトナムが攻め落としました。
モンテコルビノ: 陳朝はパガン朝の侵攻をしばしば受けているのに、成都や隆興を陥れるというのは大したものだ。
ロレンツォ: パガン朝といえば、ベネチアヒンドゥー諸王朝と険悪になった場合の交易路を確保するために我々が街道を整備したので、以前にもまして陳朝へ派兵するようになりましたね。

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モンテコルビノ: 予想に反してヒンドゥー諸王朝との関係は極めて良好だから、陳朝には申し訳ないことをしてしまったな…。
おっと、そういえばそろそろ元朝との同盟更新の時期だ。
大都へ出かけるとしよう。
ロレンツォ: 長年教育係を務めたシャルル1世様は、マルコさんがベネチアへ到着して間もなく亡くなったそうです。
フビライ・ハーン様も77歳。
いつ亡くなってもおかしくありません。
長男のドルジ様は、ここ咸陽から遠く離れた西の果てのサヤンにいます。
外交官をサヤンに常駐させたほうがよろしいのでは。
モンテコルビノ: それもそうだ。
ロレンツォ: では、その役目は若い私にお任せください。
モンテコルビノ: サヤンは今、ハイドゥの逆襲で戦乱の渦中にある。
気をつけてな。

1292年

ダバノ: ドージェ、チュニスの状況をご覧ください。

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ティエポロ: これはすごい…。
ウルバンの破壊力は想像以上だな。
ダバノ: あえて一般武将に火砲を持たせたのですが、それでも手加減するのに苦労したそうです。
実は、誤ってチュニスの宮殿を完全破壊してしまい、一度リロードしています。
ティエポロ: それまでは1回の攻撃で防御度が100ずつ減っていたから、残り防御度が230となった最終ターンでも安心して攻撃したら、一気に削りきってしまったそうだな。
マルコ・ポーロ: ところで、ハフス朝から贈呈の使者が来ています。
降参の表明ということでしょうな。

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ティエポロ: …おお、そうだった!
このゲームは Crusader Kings 2 とは違ってイスラム国家とも交渉できるのだから、海戦による航海文化上昇の必要性がなくなった今、ハフス朝とは友好関係を築けばよかったのだ。
マルコ・ポーロ: たしかにそうですね。
ティエポロ: 成人した娘も3人いることだし、婚姻関係を結んでしまおう。
ダバノ: しかしドージェも73歳。
いつまで同盟を続けられるでしょうか…。
ティエポロ: 90年以上生きたエンリコ・ダンドロの例もある。
私はまだ死なんぞ!
ダバノ: こ、これは。失礼しました。

マルコ・ポーロ: ところで、ランカから香辛料を乗せた船の第一便がベネチアに到着しましたね。

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ティエポロ: うん。インド洋で遭難することもなく、よくぞ香辛料を持ち帰ってくれた。
これで、今回のプレイの目的は半ば達成したということだな。
正直、波乱がなさすぎて少々つまらんのだが…。
マルコ・ポーロ: まあ、諸国と友好関係を結んで商売繁盛できるのですから、なによりではないですか。
ティエポロ: ふむ、そうだな。
ともかく、私の代でベネチアは大いに発展した。
喜ばしく、誇らしいことだ。


(1292年、盛夏)

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ダバノ: まさかあの会話の後間もなくして亡くなられるとは…。
マルコ・ポーロ: とはいえ、安らかなお顔だったじゃないですか。
香辛料の到着が間に合って、本当に良かった。
さて、これからしばらくは波乱に警戒しなくては。
ダバノ: 元朝ヒンドゥー諸王朝、ハフス朝との友好関係を築きなおさなくてはなりませんね。
マルコ・ポーロ: 異郷将軍の何人かが出奔したようです。
ただ、新しい人材も発掘できました。

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ダバノ: ハインリヒ!?
史実では神聖ローマ皇帝となったハインリヒ7世ですか!
マルコ・ポーロ: 学問の都・ナポリの影響力のおかげでしょうね。
ダバノ: 「神曲」のイベントには、ぜひ立ち会ってもらいたいなぁ。

1293年

マルコ・ポーロ: ドージェ、大変です!
ノルウェーがケルンを攻め落としました!

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ダバノ: げげっ、「ウィリアムテル」の条件が…。
CK2に慣れていると、神聖ローマ帝国ノルウェーに負けるなんて考えられないから、完全に油断していました…。
マルコ・ポーロ: ケルンを攻められているのにイギリスへの侵攻をやめなかったのが敗因でしょうね。
ただ、その軍勢がケルンへと取って返しているので、いずれは奪還するでしょう。
奪還といえば、南宋が隆興を陳朝から奪い返しました。
他の世界情勢としては、鎌倉幕府が高麗を滅ぼしました。
ダバノ: 私に代替わりしたことで、険悪だった神聖ローマ帝国との関係も元に戻りました。
「ウィリアムテル」を見るまでは、同盟を結んでケルン奪還を助けることにしましょう。
マルコ・ポーロ: ええ。
こうなると、ハフス朝と同盟を結んだのは正解でしたね。

1295年

マルコ・ポーロ: あれから1年以上経ちましたが、神聖ローマ帝国はケルンを奪回する意志がないようです。
せっかく共闘の協定も結んだというのに…。
ダバノ: …しかたありません。
プレイの縛りを変更して、我々がケルンを落としましょう。
宮殿を破壊して、そのまま放置するんです。
同盟期間が切れたら、いずれは神聖ローマ帝国が取るでしょう。
ノルウェーがやってきたら、伏兵と火砲兵で撃退すればいいんです。
マルコ・ポーロ: それしかないでしょうね。
「ウィリアムテル」の発生は1307年以降。
あと12年ですね。
さすがにAIといえども、防御度1の都市を10年間も放っておくことはしないでしょう。

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ダバノ: さすが火砲兵。あっさり落ちました。
マルコ・ポーロ: さて、目論見通りいくかどうか…。